キセル用刻みタバコについて

f:id:YopaipoXX:20200114115355j:plain

小粋 松川刻(限定品)

これは煙管用の刻みタバコの葉です。

勿論、煙管で吸う為のタバコですから、非常に細かいカットとなっていて、1本は髪の毛より細いようです。

この葉は松川葉といって福島県で栽培されている国産タバコです。

私は、これを煙管で吸ってみましたが、吸い方が慣れていないので手巻きで吸ってみました。

但し、手巻きにする前に十分に加湿しておかないと本来の喫味になりませんので、シャグと比較すると加湿は手間が掛かります。

(手巻きシャグとの比較)

結論から言うと松川刻みは大変美味しいです。

やや甘味も感じられますが、その甘味はヴァージニア葉とは違い、ほのかに感じる程度です。

私は、ヴァージニア系のシャグも常用していますが、その甘味が強すぎると感じる時もあり、最も上品な甘みはゴールデン・カガヤキのブライトヴァージニア葉100%だと思っていましたが、松川刻みは更に上品な甘みで、所謂、和三盆の甘味だとも言えなくはありません。

又、喫味はアクロポリス缶とも似通っていて、単葉でありながら、アクロポリスのような複雑な味を出します。

後味は、最良でアクロポリスよりこちらの方が上だと感じます。

若い時は、国産の葉タバコの品質は劣ると思っていましたが、さすがに日本の農家は改良してここまでの水準に引き上げたのだと思います。

但し、刻みタバコを手巻きすると1本の使用量が格段に増えて、コストパフォーマンスが悪化しますが、美味しい煙草を吸う為なら仕方ありません。

私は、国産の葉タバコがこの水準に達しているなら、是非、シャグを発売して欲しいと思います。

元々、日本は茶葉の栽培には長けていますから、タバコ葉の栽培が上手なのも納得できますが、これだけの農産物を活用しないのは勿体ないです。

JTは紙巻きタバコのピースには力を入れていますが、これだけの葉を独占しているのですから、手巻きシャグにして海外にもその味の良さをアピールしてはどうかと思います。

勿論、国内でも販売して愛煙家を楽しませて欲しいですが、この味であるならば、パイプ愛好家も理解するだろうと思います。

それに、これを吸うと、日本の農家の底力を感じます。

日本は工業製品だけではなく、農産品でも高い水準にあるのだと実感しました。